Back to the sea

暖かな南風が吹き荒れた土曜日の午後


前線が通過すれば吹き返しの北東へと変わることは解っていた


いざ　鎌倉....


ベストなタイミングで藤沢の親友から連絡が入る　


『新居に赤ん坊見に来なよ』


そんな素晴らしい話　断る理由が無い


Oh yeahhhhhhh Keita & Rio


1900gの超未熟児で生まれた梨央... だが両親の溢れる愛を受け


すくすくと成長中。。。　　最高だ


こんな目出度い席では飲んだくれたい気分だったが


『風が変わる　海が　俺を呼んでいるんだ　行かなくては』


と捨てゼリフを残し　エンジンに火を入れた


久々の高揚感　土曜の夕方の藤沢の渋滞が　それを一層掻き立てた



そして鎌倉に。



久しぶりの海は　まだ強く吹く南西風でワイルドな様相　


『一度止んだが　また吹いてきてしまったんだ』　と、ヘビーロコの一人は


早くもこの日の波乗りを諦め　その足下には何本もの空き缶が転がっていた


機は熟すのか....


陽は傾き　空気は段々と締まりはじめる


久しぶりの海風を体中で浴びる


いつもの面子が　そこには居た　皆笑顔で。


そしてこの人（この鳥）も。


Local『ポポロロル....ロロリロンコロルウ！　(久しぶりだな　地震大丈夫だったのか)』


Junior『俺も家族も友人も大丈夫でした。東北大変な事になってしまいましたね...』


L『ポルルル.....(そうだな。言葉もないよ....)』


J『そちらは皆さん大丈夫だったですか？』


L『ポ。ルロ、ルリリンルリルルルロロ。(ああ、だが東北の為に今自分に出来る事をやるだけだ)』


J『そうですね。引き続き余震にも気をつけてくださいね』


L『ポポ。ルリロ...ルロロリロレルル..ココロンロロ。


(ああ。さあそろそろ風が変わるぞ。着替えたほうがいい。じゃあな)』


スタスタスタスタ.....


久しぶりのウエットスーツに袖を通し　黙祷して海へ飛び込んだ


風は　変わった　



そして　機は熟した


吹き返しのナライは強く　一気に風波を整えた


集まった手練達と待ちわびたLOCALSに揉まれ


そして久々のボードの感覚と海の大きさに翻弄され


自分の波乗りは出来なかった　



だが　この夕陽を見て　来て良かったと実感した


波はさらに　その形を整える



SETを見て叫んだのはいつぶりだったのだろう



そしてLowerもgoing off....






今回の大震災


海で　水で遊ぶ波乗り達にとってあまりに衝撃的だった大津波


そして忘れてはいけないのは　未だに海の中、瓦礫の中には


その犠牲となった人々が眠っているという事


加えて海へと放出された超高濃度放射性水の恐怖


今のところ湘南の海水に影響は見られていない


これからどうなる？　誰にも解らない


だが俺は海へと戻った


だっておれはsurferだから







亡くなられた方々のご冥福を心から祈る










peace...